轍(わだち)の力
こんにちは。
轍(わだち)とは、車が通った後に残る車輪のあとです。
砂利道や草地の農道だと、轍を走ると滑らかに通過できますよね。雪道などは最たる例で、轍を外れるとタイヤが雪に邪魔されて挙動が不安定になります。
轍があると、とても便利で助かります。
誰かの通った道だから、地面は進みやすいし、ちょっと安心感もあったります。たまに、遊び心で、ちょっと轍を外れてみようかなと思うことがありますが、平時は、轍を辿れば間違いないと思えます。
轍に関連した例え話です。
人気漫画スラムダンクの流川楓が、豊玉戦で片目を負傷し、片目では距離感を掴めなくて苦労する場面があります。
フリースローで、見え辛い視覚に惑わされるくらいならと、目をつむって打ち、何と得点します。
「体が覚えている、何万本も打ってきたシュートだ」と、確かこんなことを言っていたように記憶しております。
繰り返された行動や体の感覚は、まるで轍のようですね。一つの動作の始まりから終わりまでを、心の中にくっきりと線を残しており、その歩きやすくなった線を進めば、自ずと行動もできるという感じかなと思いました。
ただ、必ずしも良い側面だけとは限りません。
出来上がった轍の線だけでない、より効率的で安全な車線が気づかないであるかもしれません。
上記も、一つの轍の例え話です。
「思い込み」や「先入観」によって、執着や不自由さをもたらす場合もあるかも知れません。
たまには、轍以外の線を通ってみようかなと試してみることで、実はもっと良い線に気づくかも知れません。
何を言いたいかというと、
自分の中に染みついた思考や行動は、意識せずとも自分を導いてくれる便利な側面があるけれども、その染みついたものが必ずしも最善とは限りません。
自分にとっての当たり前を、時には、あるいは、必要に応じて疑って、新しい轍を開拓しても良いのかなと思います。
きっと、それぞれの心の中にたくさんの轍があるのでしょうね。
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