何でも出来る人はいない
こんばんは。
『援助職のためのカウンセリング』の結い心理相談室(青森県八戸市)です。
数多いサイトの中から、当事業所の記事をご覧いただきありがとうございます。
援助職は万能ではない
「ソーシャルワーカーのミライ」という本を今、読んでおります。
ソーシャルワーカーを取り巻く困難な状況を踏まえながらも、それぞれの立場から少しでも希望ある未来を描くことを目指し書かれた、「ソーシャルワーカーの○○」シリーズ最後を飾る一冊!
引用:アマゾン
等身大の援助職(ソーシャルワーカー)の姿や歩みが書かれていて、且つ、執筆者の方々と年代的にも比較的近いので、自分の支援者人生を振り返る意味でも重ね合わせて、読ませていただいております。
ソーシャルワーク関連の書籍と言うと、研修(学び)、how toに分類される書籍が多いですが、支援者自身の物語的な口調が個人的にはとても好きです。
まだ読んでいる途中ですが
Chapter2の箇所で、『「万能」ではない支援者』の括りで書かれた箇所が個人的に共感しつつ、好感も感じました。
そうなんです。当たり前ですが支援者も万能ではなくて、得手不得手があるのです。
この中で著者は、自身が「伴奏型支援」が得意であり「問題解決型」は苦手であると書かれております。
また、いかんともしがたい個人の支援者としての「属性」があって、例えば「中年の男性」の支援者にとっては、「女子児童特有のスクールカースト」のリアリティを十分に理解できないとも言っております。
これもよく分かります。
ソーシャルワーカーとして、熟練者と言われる段階であっても経験できる領域には限りがあり、経験も、属性も遠い領域の事となると、容易ではないのです。
ちなみに僕は、ネットワーキングやロビーイングがあまり得意ではありません。内向的な人間なので外に広がり繋がることや、作用を深めていくには、どうしても自分の性質にはない部分の能力が求められます。
これをやろうと思ったら、これが得意な仲間がいてくれないと、はっきりいってやれる自信がありません。
「ソーシャルワーカーのミライ」のChapter2の著者が書かれた内容は、書籍としてはあまり見かけない生身のソーシャルワーカーの姿が描かれていたので新鮮でした。
みんな、薄々分かってはいるかもしれないけど、おおっぴらには語られてこなかった内容だと思います。
僕の『援助職のためのカウンセリング』も、あまり語られない援助職の苦悩をケアする意図で始めたのですが、コンセプトがちょっと似ていると思いました。
繰り返しますが、万能な援助職はおりません。
みんな得手不得手があって当然なんです。
すべてをやろうと思うと、とてもじゃないけれど、人生時間が足りません。
そんな当たり前のことを言う人がもっと居てもいいかな、と思います。
投稿者プロフィール
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青森県八戸市・階上町を中心にカウンセラーとして活動しています。また、電話・オンラインカウンセリングもご利用いただけます。
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