援助職の辛さを理解し合う社会資源
こんにちは。
『援助職のためのカウンセリング』の結い心理相談室(青森県八戸市)です。
数多いサイトの中から、当事業所の記事をご覧いただきありがとうございます。
援助職は、クライエントさん本人との関わりの中で、あるいは、クライエントさんの家族(クライエントシステム)との関わり中で、たくさんの「期待」を一心に浴びます。
できる限り応えたいけど、どうしても難しいことがあり、「怒り」を受けざるを得ないこともあります。
援助職だって人間ですから、当然、傷つきもします。平然としているように見えて、心に間違いなく「痛み」が蓄積します。
相手の雰囲気から感じられる「不満」「怒り」は、自分が思うよりも援助職の心にまとわりつきます。
支援場面から離れても(面接等を終える)、さっと切り替えられる人ってどのくらいいるのだろうか、と思ってしまいます。
繊細さも、鈍さも両方、必要ではあるけれど、感覚を研ぎ澄ました場面の中だからこそ、負の感情は強く響いてしまします。
そんな時、「こんなことがあったんですよ」と、一言漏らしたくなりませんか。
決して、愚痴とか、文句を言いたい訳ではないはずです。ただ、話すことで、自らの心を癒し、整えようとしているのです。
上司に報告する程では無いかもしれない。
忙しい同僚に聞いてもらうには躊躇われるかもしれない。
私的な感情だから、安易に言ってはいけないかもしれない。
そんな遠慮が働いて、結局は誰にも言えなくて、溜めたままになるなんてことは良くあることかもしれません。時には、残念なことだけれど、職場内でそういった少しばかりの息抜き会話がままならないなんて場合もあるかもしれません。
最近は、そんな話をしばしば耳にすることがあって、聞いていて胸が痛みます。
僕も、昔は専門職とはかくあるべき、感情を統制し・・・なんて堅苦しいことを思っておりました。
しかし、それだと苦しいだけで、負の感情が蓄積される一方なのだと思います。
「業務上の必要最低限の会話だけ」それだけじゃ、ちょっと辛いかも。
だらだらと、あるいは頻繁に胸の内を話す必要はないと思います。けれど、辛い時は、「ちょっと、こんなことがあって・・・」と専門職間のピアカウンセリング的な会話が少しだけでも出来たらいいかなと思います。
それができる同僚等(多職であっても良い)がいるのは、とても貴重でありがたいこと。その人にとっての貴重な社会資源です。
どんなに経験を積んでも、どんなに動じない強さの素養があったとしても、人はそんなに強くないと思います。
援助職の小さな支えを、働く場の中にも見出だせると良いですね。僕は一つの職場内の社会資源開発だと思っております。防御体制を整えるのは当然のことです。
また、「こんなことがあってね」が話せる外部の場を、援助職のカウンセリングもございますのでよろしければご活用ください。
援助職が、息が長く活動できますように。
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