メタルスライムの「経験値」の真価
こんにちは。
援助職のためのカウンセリングの結い心理相談室です。
数多いサイトの中から、当事業所の記事をご覧いただきありがとうございます。
一体、何の話題の題名なのかと訝しんだかもしれませんがお付き合いください。
ドラクエに「メタルスライム」「はぐれメタル」というモンスターが登場します。
一体倒すと、かなりの経験値が得られるので、一気にレベルが上がるのでみんな大好物です。
しかし、これらは非常にすばしっこく、攻撃を当てるのも容易ではありません。
決してHP(体力値)は高くもないのですが、すばしっこいが故に、ほとんどの場合は逃げられてしまいます。
話が変わって、MSWをしていた時のこと。
医師は基本的に忙しくて、医師と直接に話したくてもなかなか機会が作れないことがしばしばあります。
また、医師によっては、MSWが直接に話となると、面倒ごとだと思われて逃げられることもしばしばありました。
もちろん医師の皆がそうだという訳ではありませんが、彼らを見ていると、まるで「メタルスライムやはぐれメタルと戦っているみたいだ」と、子供の頃に遊んだドラクエを思い出しました。
そして、ふと思ったのです。
何でメタルスライムやはぐれメタルと戦うと、あんなにもたくさんの経験値が得られるのか、と。
ちょっと現実的に想像してみました。
動きのすばしっこい相手に打撃を加えるには、動きを捉える目の読みと、的確に攻撃を振るう必要があります。
多分、普通の戦い方をしていたのでは、絶対に捕まえられない。多分、最も有効だろうと思う接近を試して、まれな確率で相手を倒し切る。
それは、確かに経験値が上がるよね。
そんなことを考えました。
忙しい医師とやっとお話しできた場面も実は似ております。
会うことばかり考えていると、それだけに労力を使い切って、伝えたい中身がイマイチ頭の中で整理されず、伝えられなかったりします。
すると、忙しいだけに、段々と向こうもイライラしてきて、こちらの要望が通らなかったりする。
ごく最小限の会話で、相手を構えさせず、しかもこちらの要求を聞いてもらうのは、とても高度な技術が必要です。
失敗が増えるほどに、「こいつと話すとイライラする」という心情だけが刷り込まれるので、失敗は意外と尾を引くのです。
「九十秒時間をください。◯◯の件で解決できる道筋が作れました。」
何だか口八丁な感じがしますが、つかみ言葉で相手の気を引けば、もう釣れたも同然です。
あとは、ゆっくり、順を追って話せば大丈夫。
「つきましては◯◯医師には、◯◯までに、◯◯の作業をお願いします。」
やることがはっきりして、筋道が見えると、何も揉めることはありません。
ソーシャルワーカーは得てして、話が長いと言われることがしばしばあります。
そりゃあ、いろいろな物語を聞いているから、こちらも大事なことは、ついつい話したくなる。
しかし、それだと聞いている方は辛いんですよね。
メールじゃないけど、件名に話の趣旨があって、本文にすぐ結論があって、次にそのための必要事項が並ぶ位のシンプルさが、忙しい人との会話では大事だったりします。
会話だけということで話に、話を整理して、最短で相手に伝えるためには、と、真剣に考えたことはとても大きな経験値となりました。
即ち、メタルスライムとの戦闘にも似た「経験値」が忙しい相手との会話で得られましたとさ。

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