管理職になってからの心の変化
こんにちは。
普段使いのミカタ・カウンセリング&支援者のミカタ・カウンセリングの中田雅也です。
人から認められたい、誉められたい気持ち。
それが強いか弱いかの程度の差はあっても、誰にでもあるのだと思います。もちろん僕も例外ではなく、20代から30代の頃にそれが顕著だったように思います。出世とか、肩書きというものには基本、興味はなかったのですが、組織が「認める」となると「役職に就ける」だったりします。
個別に誉められても、表彰されても、その内、それだけでは満たされなくなります。「役職に就ける」は簡単にできることではないから、そこに相応の価値を感じます。
よくよく考えれば、僅かばかりの手当と引き換えに責任が増すので、割に合いません。それでも、長年の働きに対する評価だと思うと、つい嬉しくなって受け取ってしまいます。
「断るのも有りだろうか」と頭を過ったこともありますが、「この先の景色を見てみたい」との欲求が僕の場合、優りました。
マネジメントする立場になると、これまでのように自分が「認められたい」、「誉められたい」という動機づけのままで動くと、早々に行き詰まります。なぜなら、個人ではなく部署全体を負っているので、役職者個人の頑張りなど、これまでのように評価されません。
周囲を気にかけなくても、黙って成果を出してくれる保証はありません。部署が機能的であるには、役職者は「自分が、自分が」という思いを一旦置いて、周囲に目を配り、各自が最も機能的に動けるように取り計らうことが求められます。
当然ですが、単独で、部署全体の仕事の遂行は困難です。厳し言い方をすると、役職者は部員の力を借りて事を為す、実に非力な存在となるのです。役職に就く前の平社員(プレイヤー)でいる分には、そこそこ仕事ができれば万能感をいくらでも感じられます。ましてや上司に頼りにされれば尚のことでしょう。
しかし、役職に就くとそうはなりません。自分の限界や非力さを認め、周りの力を借りて協働でやっていくやり方をなるべく早い内に覚えなければなりません。
最も早い内に覚えるべきことは、自分が「認められたい」「誉められたい」と、自分に向けていた関心を、自分の周りの人々に向けて、周りにいる人たちの力、良さを「認めて」「誉め」、力を貸してくれと乞うことでもあると思います。
部署として機能して、成果が出るようになると、これまで一人称単数(僕が、私が)で考えていた視点が、一人称複数(僕たち、私たち)へと自ずと変化していきます。
間違っても「自分のおかげ」だなんてことはなく、「皆が頑張ってくれたからだ」ということが、身に染みるようになります。
役職に就くことで、「自己中心」から「他者優先」を身に付け、そこから「我が組織としては」という大きな視点も意識するようになります。
一人で事を為す喜びもありますが、集団(部署)で出す成果には、それ以上の喜びがあるのは間違いありません。
以上、僕が管理職になってからの心の変化でした。
大変だけれど、大変な分だけ喜びもあるということはお伝えしたいと思います。
投稿者プロフィール
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