本当の一番目

こんにちは。
普段使いのミカタ・カウンセリング&支援者のミカタ・カウンセリングの中田雅也です。

僕はかつて仕事中毒、いわゆるワーカホリックだったことがあります。

こちら(Smartlog)に説明が載っておりますが、多くの項目が当時は当てはまっていたと、今見ても思います。

仕事が一番なので、仕事が上手くいくかどうか、充実しているかで精神状態が左右されます。

ソーシャルワーカーという仕事柄、クライエントや連携する多職種などのたくさんの不確定要素があるのですから、自分一人でどうこうできることはほとんどありません。

また、所属機関に雇われている以上、人事や職場の環境、業務上の仕組み等、いろいろな事情が絡み、それらの多くは自分の管理下には無いことだらけです。

それにも拘らず、あれこれ無駄に心配したり、自分の力の無さを過度に責めていたことがありました。

「肩の力を抜いたら」

今思うと、折々に自分の周囲にいた人にそう言われていたと思います。

残念ながら、当時の僕にはその助言や警告を理解することができませんでしたが、今となっては、多くの人が心配してくれていたことを思い出すのです。

こちら(プレジデントオンライン)の記事は、仕事とどう向き合うかについて、とても大事なことを示唆していると思い、紹介させていただきます。

東京マラソン2024で負けてしまった日本人と外国人選手のコメントはとても対照的なものだった』と著者の酒井氏は言っております。

レース後の記者会見では、「単純に結果が出なかったということで、それ以上でも、それ以下でもありません。本当にただただ力不足だったなと思います」と述べると、「サポートしてくれる方々に目に見えるもので恩返ししたい。マラソンの日本記録はかたちとして残るんじゃないかと思うし、私もそこにこだわりを持ち続けているので、今後も可能性があるなら狙いたい」と話すときには声を詰まらせた。

プレジデントオンライン

日本人の選手はこのように言ったそうです。

『日本人選手の“敗者の言葉”は謙虚で慎ましい印象』と書いておりますが、僕も同様の印象です。

ただただ自分の力不足を責め、結果を一心に、全身全霊で受け止めようとするのは、かつての僕も同じだったかもしれません。

ただ、僕の大事な人が同じようなことを言っているとしたら、「危ういよ」ということも伝えたいと思います。「頑張って、追い込んで、その先に成果があるはずだ」と昔は僕も思っておりました。

ただ、今は、「必ずしもそうではないかもしれない」「もし、成果を出せた時が訪れたら、その時はそこまで追い詰めていない心境の時だろう」と思います。

対比として、対照的な世界王者の言葉を記事では紹介しております。

世界王者といえども、いつも必ず良い結果を出せる訳ではありません。時には「惨敗」に見える結果の時もあります。そのこと自体は不思議でも何でもありません。

「スポーツはいい日もあれば悪い日もある。今日は残念ながら悪い日でした。私たちは今日の教訓を明日への糧としていくまでです」

(略)

「結果はうまくいきませんでしたけど、毎日、クリスマスが来るわけではありません。マラソンで大事なのは、自分ができるランニングを一貫して続けることです」と勝敗に一喜一憂しない美学を披露した。

勝ち続けてきた男だが、「負ける」ことを受け入れる準備をいつもしているようだった。さらに哲学者のような表情でこんなことを語っていた。

「私たちは機械ではありません。アラームが鳴っても完璧に起きられるわけでもないですし、100%のトレーニングをしても思った通りの結果にならないこともあります。でも、それこそスポーツです。今日悪くても明日は良くなるかもしれません。明日のプランを考えて、毎日動き続ける。それが大事だと思います」

プレジデントオンライン

走る能力以上に、その哲学、精神性が素晴らしいと思いました。

まず、自分の管理下にあることには全力を尽くすとしつつも、毎回、良い結果が訪れるわけではないとも理解しているのです。

「負けを受け入れる準備をいつもしている」のは、相当に心が強い証拠だと僕は思います。心が弱ければ、「勝ち以外を受け入れられない」と我がまま、自己中心な心理に陥り、時には自棄にもなりかねません。

僕も、かつては「できない自分」を認めるのが怖くて、もっと言えば「惨めな自分」を見るのが嫌でなりませんでした。だから、少々の「悪いと感じる変化」にも、憂い過ぎていたと思います。

今日悪くても明日は良くなるかもしれません。そして、良い波が訪れた時に良き準備ができている人に、良い結果が与えられるのだろうと思います。

「一番目」の事柄を、握り締めすぎるとそれに振り回されて疲弊して、下手をすると自分の心身が壊れているかもしれません。

しかし、「一番目」と思う事柄の更に「上」の概念があると思うのが良さそうです。つまり、何でも自分の思いどおりにはならないと弁えるということです。

それに対して、どんな姿勢でいられるかが大事で、最も人間力が問われる場面なのだと思います。

僕は、仕事が全てと思っていた時、苦しかったです。その自覚すらきちんと持てておりませんでしたが。

仕事を大事にしたいのなら、それ以上の上位概念(哲学とか人生観)があった方が良いです。そうすることで振り回されなくなります。

「仕事を通じて、僕は何をしたかったのか。何を得たかったのか。」

結果的に、「仕事」は僕の中で最優先事項ではなくなりました。大事でない訳ではないけれど、もっと大事なことに気付き、「仕事」は「もっと大事な事」の制御下、下位に組み込まれました。

個人的には、滅多に出会えない良記事でした。自分の人生の課題と論点が近かったので当然ですね。

僕も久しぶりに自分の考えの答え合わせができて嬉しく思いました。

本当の一番目は何か。それを探すと心が整理され、人生も自ずと整うと僕は思います。

投稿者プロフィール

中田 雅也
中田 雅也結い心理相談室
あなたのミカタ(味方となり、強みを再確認し、見方を再構成し、やり方を一緒に考える)となって、ソーシャルワーク&カウンセリングを駆使して、あなたの今ここからの歩みをお手伝いします。