支援者の役割の境界線

今回は、ソーシャルワーカー、ケアマネジャーの観点で、支援者の役割の境界線について、つらつらと書いていきます。

生活に境界線はない?

直接的にケアマネ業務はしたことはありませんが、非常に密接な立ち位置で仕事をしていて、また、給付管理等もお手伝いしたことがあるので、ある程度は理解しているつもりでお話していきます。

この投稿、これもよ〜く分かります。

この時期だと、例年、高齢者単身世帯や高齢者夫婦世帯の除雪が大変ですよね。
冬季、入院中の患者さんの自宅訪問で、思いがけず、僕(MSW)とケアマネさんとで雪掃きしたこともありました。
基本、公的サービスの業務対象外なので、なかなか大変です。
ご近所さんがお手伝いしてくれると、ありがたいやら何やら。こうなると、支援者は本人の家族機能を補てんしているようなものです。

独居世帯、中でも身寄りがない事案だと、金銭管理の面では難儀します。
やはり、先立つ物(現金)が無いと生活に困ります。
入院していて、大きな病院や新しい病院だと地元の金融機関のATMが院内にあったりします。これは、非常に便利です。
僕が以前勤めていた病院では、残念ながら無かったのですが、直ぐ近くに金融機関が複数箇所あったので恵まれておりました。
それでも、一人で行くには身体機能に難があると、決まってMSWが付き添いをしました。

これがMSWの役割なのかと言えば、違うとも言えるし、そうだとも言えます。
誰かがやらないと、事は前に進まないのです。
自宅に居れば、ケアマネが、動かざるを得ないのかどうか、難しい判断を迫られるでしょう。

悩ましいのは、それを見た第三者が、困ったら彼ら(ケアマネ、MSW)に頼めば良いのだと簡単に思ってしまう場合があること。
正直、本来の業務かと言えば、そこまでしなくても良いはずです。
繰り返しますが、誰かが支援しないと、生活が立ち行かなくなるのです。
福祉サービス利用援助事業、成年後見制度にも、対象条件があり、利用開始に時間がかかり、万能ではありません。

支援者への役割期待、支援者の役割認識、周りとの役割の齟齬と葛藤

ケアマネは、基本、在宅生活の支援者です。
入院中は、支援経過の情報提供や在宅移行時の段取りの調整くらいまでです。
ただ、やはり独居で身寄りのない事案だと、入院時の必要物品の準備をしてくれる人もいたりして、医療機関としては丁重にお礼を言わないといけない程たくさん助けられました。
ただ、やはり、気になるのは、それはあくまで個々のケアマネ担当者の善意であることです。多大なる犠牲の上に成り立つこの業務は果たして、誰がるとすると良いやら・・・。

行政?
MSW?
ケアマネ?

本当は、「誰が負うべき」もありません。「自分の管轄外」と突っぱねることもできます。
しかし、繰り返しますが、誰かがやらないと、事が進まないのです。

本来、近くに家族が居れば、その家族が動けるなら、その人がするべきです。
言わば、家族機能であり、その代行は容易ではなく、役割分担の合意形成も簡単ではなく、時に揉めることもあります。

僕は、その揉める時が堪らなく嫌で、随分と代行してしまったのですが、「この部署はそうするのだ」と周りに思われても困ります。

生活に境界線など引けません。
しかし、何でも支援担当者がするべきというのも違います。

きっと、全国で、今でも続いているであろう支援者の葛藤。周囲の支援者に対する役割認識の齟齬が今も生じていることでしょう。

ちなみに、僕は身寄りのないケースは結構担当させてもらいました。
死亡時、死後対応に携わったことも、一度や二度ではありません。

・・・と、だんだんとブログの趣旨から外れてしまうのですが、支援者はこのような、周囲からの役割期待と、自分の役割認識との狭間でも、とても葛藤するのです。
冒頭のSNS投稿を見ていたら以前の自分を思い出しました。
簡単に言ってはいけないのかもしれませんが、その気持ち、よく分かる。この一言に尽きます。

投稿者プロフィール

中田 雅也
中田 雅也結い心理相談室
あなたのミカタ(味方となり、強みを再確認し、見方を再構成し、やり方を一緒に考える)となって、ソーシャルワーク&カウンセリングを駆使して、あなたの今ここからの歩みをお手伝いします。