体技心を整える
こんばんは。
昨日、アジア大会サッカーを生中継で見ました。
いろいろ物議を醸しておりますが、僕の率直な感想は、このように身体能力に物を言わせて、激しい身体衝突をしてくる相手に日本サッカーは勝ち切れるようになったのだなと、とても感慨深くなりました。
僕は、Jリーグが発足した辺りから、細々とサッカーを見始めた程度のにわか者です。そのにわか者の目から見ても、三十年前くらいの日本代表は、身体能力に物を言わせて、激しい身体衝突をしてくる中東勢や韓国を相手に苦戦をしていたのはよく分かりました。
身体能力で劣ると、時間が経つごとに体力が消耗し、当たり負けするようになり、特に後半も終盤近くになると、相手にいいように攻められ、均衡が破れる場面は何度も目にしてきました。
二千年代に入ってもまだその傾向はあったと思います。これが徐々に変わり始めたのは、集団として当たり負けしなくなったのは、僕の認識ですが、ここ数年来だと思います。
体が強くないと話にならないとは、歴代の日本代表の外国人監督も、言い方は違えど同じことを言っており、また、欧州の強豪国でサッカーをしている日本人選手も同じことを言っております。
長らく変わらなかったことが徐々に変化が起きつつあり、あのような激しい身体衝突があっても負けない、且つ、かわしたりと華麗な様に、僕は驚きと感動を感じずにはいられませんでした。
しかも、大学生が多く、必ずしもプロ選手が多い訳でもなく、若い選手たちがそれをやってのけたことに、日本サッカーの底力を見た気がします。
ところで、僕はスポーツ解説やスポーツ心理学の話が好きです。真剣勝負の場面は、ごまかしが効かず、人間の、選手のありのままがそこで表出されます。強みも弱みも、ヒリヒリする勝負の場面では、隠し通せず、如実に現れます。それは、とても人間らしさが現れる場面で、僕はその人間性が露わになる場に魅了されます。
個人的に、元サッカー選手の福田正博氏の話が好きです。良い意味で、生々しく、忖度もせず、情熱的に話をするからです。
最近見た動画では、以下の話が好きです。
この話の中で、いわゆるスポーツで言われる『心技体』について、サッカーでは『体技心』なのだと言っていることがとても面白かったです。
どんなに技術があっても、体(身体能力)が出来上がっていなかったら発揮できない。それで負け続けたら、心も伴わないと言っており、にわか者の自分でも、その通りだと思いました。
それ以外の話も、サッカー選手だけでなく、仕事術として聞いても、とても参考になると思います。
どの分野であっても、仕事をし続ける健康が無くては元も子もありません。体(健康)があってこそ技(仕事の技)が生きるのもその通りであり、結果を出せる状況にあってこそ、心もまた整うのだと思います。
話を日本代表に戻しますが、日本のサッカー文化の成熟、海外にどんどんと挑戦するのが当たり前になってきたこと、それ以外にもたくさんの条件が整って、今の成長に繋がっているのだと思います。
僕が、サッカーを見始めて約三十年です。とても長い時間軸の中で、事が変化・成長していく様を見ると、とても嬉しくなります。何より、このように長期的視野で物事を捉えるということ自体、新鮮です。
大きな組織・集団が、このように変化や成長を遂げることができるのだと、感動を覚えます。
人間個人のことでも、身近な集団組織のことであっても、直ぐの変化が無理なら、長期的に事を構えて臨んでいくことは賢明なことです。短期的なことで一喜一憂せず、中長期的に捉えていくのは、実はとても難しいことですが、出来得る事なのだと僕は学んだ気がします。
人の織りなすドラマとは、実に魅力にあふれております。
投稿者プロフィール
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