雄弁な表情に安心する
僕の印象です。
東北の人間は、初対面ではよそよそしく、どんな相手なのかを探ろうとすると感じます。
どのくらい胸襟を開いて良いのか、あるいはそうしてはいけないのかを探るかのような感じ。
内と外との使い分けるような感じ。
それでも親しくなると、最初の人見知り加減はどこに行ったと思うくらい、饒舌に、良い意味で馴れ馴れしくなります。
十代、二十代の若い世代だと、「空気を読む」という行為に長けている印象があり
初対面で思ったことを口にしてくれるのは容易ではないと感じます。
繰り返しますが、僕の印象です。
そんな慣習、文化の中で暮らして、生活をしていて思うこと。
仕事の場面でのプレゼン、会議などで自分の意見を言う場面等で、僕が何かを話した時
こちらに対しての遠慮や慮りが働くためか、すぐに反応が得られないことはしばしばです。
言っても良いかどうかとの戸惑い、相手を不快にさせないようにうまく伝えるためには、といった思案がその間を作るのかもしれません。
思えば、僕自身、そうだったかもしれません。『ここでは何を話しても大丈夫なのだ』という確認が得られるかは大きいことです。
遠慮が働く中でも、一人一人の表情を見ると、言葉で反応を聞くよりも雄弁だったりします。
小さく頷いてたり、「いい感じ」という表情をしていたり、怪訝な顔つきをしていたり。
『○○な様子の表情をしているけれど、ぜひその心の中を話してください』という問いかけは、いろいろな方にしたものです。
そうすることで、相手も『言って大丈夫なのだ』と安心して、『では、・・・』と切り出すことが多かったように思います。
遠慮されると、確かに波風は全く立たないのですが、逆に手応えがありません。
また、自分が何か大きな見落としがあったりしても、言われなければ気付かず、却って良くない結果を産むこともあります。
やや勇気が要りますが、厳しくても、ズバッと、駄目出しする位に、真実を告げられた方が良いこともあります。
また、逆に心を鬼にして言うこともあります。(言う方が実は辛かったります。)
結局、心の内が見えた方が、話し手は安心出来ます。
言葉で直接に反応を返せなくても、豊かな表情一つで言葉で返されたのと同じくらいの手応えを感じられることもあります。
いわゆる「クールなポーカーフェイス」も時に必要ですが、想いが見えた方が安心できる場面が多いと思います。
個性は千差万別。
その人にしかない感性や思考を通して見える見解はとても重要です。それはきっとAIなどでは代替出来ないもの。
特に、人の雄弁な表情に、安心出来るのだと思います。
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