繋ぎ、紡ぐ
ある文章を書いていたとする。
短くても、長くても、筆の赴くままに書き綴る。
それを複数書いたとする。
もし、その文章を全部繋げたとしたらどうなるか。
書いた内容があまりにバラバラだと、繋ぐこともままならない。
複数の文章の塊を繋ぐために、更に文章が必要になる。
それぞれに関連があって、繋がる必然性があるのだと読み手に示さないといけない。
無意味や矛盾は大敵だ。
整合性を壊してしまうからだ。
文章の塊が繋がるためには
文章の塊に通じる共通点が必要だ。
文章の塊を包含する上位概念が必要だ。
転じて、例えるなら
文章の塊は、自分の一つの時代の括りの物語。
好ましいと思える出来事も
訳が分からない不遇と感じる事柄も
全てが繋がって、意味を持たすためには
どんな繋ぎ文を紡いでいけば良いのだろう。
きっと人は、人生に対して
人生の物語の意味や整合性を欲するのではないか。
少なくとも僕はそうだ。
だから必死になって自分の人生の物語を紡いで繋げようとする。
どんな出来事にも意味があって
納得のいく結末に向かっているのだと思いたい。
出来事に意味を持たせるために
今日も、これからも、必死に繋いで、紡ぐ。
きっとこれは人間らしい行為なのではないか。
人間にしか為し得ない高次な作業だ。
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