克服する底力
こんばんは。
今はちょうどWBCが始まり、活気付いております。
僕はWBCと言うと、2009年のイチロー選手の不調を思い出します。
僕のスポーツの楽しみ方の一つとして「逆境の乗り越え方」を知るというのがあります。
今は、村上宗隆選手が不調と言われます。
いわゆるスランプについて調べると心理的な要因が大きいようです。
当時のイチロー選手も13打席連続でヒットが出ずに苦しんでおりました。
いろいろ調べてみたのですが、スランプを乗り越えたのは「これだ」
という言葉は見つけられませんでした。
ただ、代わりに面白い記事に巡り会えました。
2016年の記事で当時、野球解説者だった稲葉篤紀氏との対談で
イチローは高校2年の時にイップスになっていたと独白します。
稲葉:それ、どうやって克服したの?
イチロー:センスです。これは努力ではどうしようもない。センスです。
稲葉:センスね。
イチロー:一番の僕の野球人生のスランプでしたね。だって投げられない。一番自信があったものですからね。投げることって、その当時。それでもプロ入って治ったのは97年くらい。日本一になった時、僕まだイップスでしたから。
稲葉:そんな時期あったんだ。
イチロー:ありました。
稲葉:いいね。そういう話はみんなが・・・(と何かを言いかける)。
イチロー:イメージないですかね。でも支えになってますけどね、あの2年半は。あんなしんどいことないですよ。やっぱ、しんどい思いはどっかでしておくべきですよ。早い段階で。
sports watch
この話をどう解釈できるか、どう一般化できるかはさておき、
とても興味深い話です。
スランプでもイップスでも、不調の乗り越え方は方法論ではないと僕は感じました。
ただ、克服にはコツがあるのだろうと思いました。
もがくこと、探し続けること、追い詰めすぎず、しかし、真剣に。
答えはおそらく自分の中にあるのだと思いますが、
これが最も難しいのかもしれません。
その苦しい経験は、その後の人生を支える非常に重要な土台になったのだと思います。
勝手な見方かもしれませんが、目先の勝利よりも、しんどい経験を経ることが大事、
そんなこともあるのかもしれません。
それが起きている意味は、当人にもわからないと思います。
しかし、いつかその答え合わせができて、「あれは必要だったね」と言えたなら最高です。
そんな経験によって作られるのが、きっと底力なのではないかと僕は思います。
口で言うほど、簡単ではなく、泥臭くもがくしかなく、美談にできる余裕もその時はないでしょう。
けれども、「意味があった」と思える時まで、歩き通したいとも思うのです。
苦しんだ分だけ、本物の底力へ養われるはずと信じております。
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