ストレス評価
こんにちは。
本日はHolmes & Rahe(ホームズとレイ)の社会的再適応評価尺度(1967)と出来事のストレス評価(夏目 誠 2008)について触れていきます。
Holmes & Rahe(ホームズとレイ)の社会的再適応評価尺度(1967)とは、米国心理学者であるホームズと内科医のレイが、約5000人の患者さんを対象に生活史を中心とする過去10年間にわたる生活上の出来事を調査し人生の出来事とストレス、疾病の発症について研究したものです。(参照:mitsucari、CLINICIANS)
過去一年間に上記の出来事が起きた場合に、その項目の点数を足していき危険率を計算します。
危険率は、150点未満30%・150~299点50%・300点以上80%です。
合計点が300点以上だった場合は、今後1年間に身体的もしくは精神的に健康障害を生じる可能性が80%ととらえます。
ちなみに赤文字になっている箇所は引用元のサイトで『一見、幸せそうな項目ですが、実はストレス』という内容を表すために赤文字にしているそうです。
配偶者の死が最もストレスが高いというのは知っておりましたが、その他の項目を見ても興味深いです。赤文字になっている箇所で「結婚」「妊娠」のストレス度が高いのが意外な感じがします。どちらも大きな環境の変化をもたすので喜びの反面、精神的にも消耗するのかもしれません。
個人的には順位の十番目にある『退職』が気になりまして、確かにこれはなかなかストレスが高かったと思います。退職して(45)、移住して(20)、家族構成が変わって(39)、転職して(36)だったので、150点には至りませんが実はまあまあのストレスがあったと言われれば実感があります。
ちなみにこちらは、1967年とかなり古い文献が基になっているのですが、出来事のストレス評価(夏目 誠 2008)は日本人の勤労者1630名での調査を基に作られており、こちらがより推奨できます。
画像の右下にあるように過去1年以内の出来事を集計し、その総和点数で健康被害が生じる可能性を割り出します。
項目を見ると、より具体的なものが追加されております。
個人的に経験した中には、「親族の死」「多忙による心身の疲労」「家族の健康や行動の大きな変化」「友人の死」「配置変換」「引っ越し」「住宅ローン」など、たくさんあります。
むしろ、自分だけでなく世の人々も多くの項目が該当しそうですね。
「仕事上のミス」のストレス度が高いのも、個人的にはとても実感が湧きます。出来事自体はどれもこれも身近なものが多く、それがどのくらいのストレスなのかを客観的な指標で可視化できるのがこの評価の良いところです。
こちら(夏目誠の公式ホームページ)にもわかりやすく載っているのでご参照ください。
『このくらいの出来事をストレスと言っていいのかな』と思う方がいたら、こちらの表を基に自己評価して、自己管理に励んではいかがでしょうか。
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