共感したこと
こんにちは。
どの分野の人でも自己を分析して、自己を開示すると面白い話が窺えます。
例えばお笑いの世界。Yahoo!ニュースに以下のようなものがありました。
芯を持っている人に対しては「憧れまくっている」反面「それ(芯)がない自分が嫌いだった」と自己分析。しかし、帯番組でさまざまな情報を扱う場合には、芯がないことが「全力でおもしろいことが作れる能力だったんだ」と思うことができたという。
山里の熱弁に、水卜アナは「感動しちゃった」と思わず涙をポロリとこぼした。「自分に特徴がないことをめちゃくちゃ気にして」いたことを明かし「『これに詳しい』とか特技とかがなくて、だからこそ何が来ても全部受け入れるというか、選り好みせずにっていうのがもしかしたらできることなのかもしれない」と山里の考えに深く共鳴。「めっちゃかっこいい」と感激していた。
Yahoo!ニュース
南海キャンディーズの山里氏と日本テレビの水卜アナウンサーの言葉です。
二人とも、テレビの世界で華々しく活躍しているように見えて、実はやっていく中でこのような悩みを抱えていたのかと新鮮な驚きを受けつつ、人としての苦悩は我々一般人とも変わらないのだと思いました。
どんな会社も、どんな企画も、個人であっても特徴を持ち、それを宣伝することを多かれ少なかれ期待されます。山里氏は「芯」という表現をしましたが、自分の代名詞となるような「笑い」の「型」や「形」、「方針」みたいなものだろうと思います。水卜アナウンサーの言う「特徴」も同様に自分の代名詞となるようなアナウンサーとしての「型」なのだと思います。
かく言う自分も、おそらく「芯」「特徴」を保たない部類に入ると思います。仕事人(ソーシャルワーカーあるいはカウンセラー)として、明確にこの「型」が自分の代名詞たりうると言える特徴を実は持っていないと思います。
自分が思い描いているのは「水になる」ことです。水は自分で形を留めることはできませんが、相手(容器・場所)によっていかようにでも形を変えて存在することができます。
『汎用性が高い(応用が効く)』もまた立派な武器であり、単独で業務をなし得ないなら、一緒に行う仲間を揃えれば良いだけだと思います。だから、「特徴がない」ことが必ずしも悪いわけではないと思うようにしております。
「芯」「特徴」がないことに苦悩した時は両名ともなかなか辛かったと思うのですが、そのことのゆえに見出だした『活路』があるわけで、そこに価値があるのではないでしょうか。
ところで、医療の診療科に「総合診療科」というものがあります。医療の診療科と言うと、例えば「脳神経外科」「消化器内科」「呼吸器内科」などのように専門分化しているのが一般的です。しかし、「総合診療科」は『全人的に人間を捉え、特定の臓器・疾患に限定せず多角的に診療を行う部門。また、外来初診の「症状」のみの患者に迅速かつ適切に「診断」をつける科(引用:ウィキペディア)』です。
こちら(一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会)のホームページによると、『総合診療専門医は、患者の特定臓器に着目するのではなく、地域に住むあらゆる年齢、性別の患者の健康問題に向き合って治療を行います。』、『家族・生活背景まで見る』『地域全体を見る』などの観点があるのが他の診療科との違いです。
専門分化が過ぎても不便をきたします。しかし、このように汎用性が高く、全体を広く、背景を奥深く見る診療科もあります。
要は、何を言いたいかと言うと、『汎用性が高い(応用が効く)』『水のように』対応していくことも立派に専門医療の中に組み込まれているので、相手・場に合わせた対応をする能力は十分に評価に値するものであるということです。
基本能力の駆使を応用すれば、それは立派な武器になりえます。
カウンセラーとしての自分もそうではないかと思っております。例えば医療機関等のより高い専門性を求められる心理療法についてはその機関に任せたいですが、僕の場合はソーシャルワーカーとしての経験、人生経験を踏まえて汎用性が高いカウンセリングをするのが強みなので、謳い文句通りに日常の事柄のあらゆる悩み事への対応としての「普段使いのカウンセリング」が主なので、総合診療的ではないかと自分では思っております。
何事も役割分担、自分にできることを行い、自分にできないことは他者に協力を仰ぎ、全体として地域の人々の心の健康に貢献できればそれで良いのではないかと考えております。
要は、僕も、上記の記事にとても共感したということです。
投稿者プロフィール
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青森県八戸市・階上町を中心にカウンセラーとして活動しています。また、電話・オンラインカウンセリングもご利用いただけます。
普段使いのカウンセリング(日常の悩み事)と援助職のためのカウンセリングをご提供しております。
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