話せなくても大丈夫
こんにちは。
日常の悩み事「普段段使い」のカウンセリングの結い心理相談室です。
数多いサイトの中から、当事業所の記事をご覧いただきありがとうございます。
カウンセリング中に僕が何度か、あるいは、何度も、言う言葉。
上手く話せなくても大丈夫ですよ。
今、敢えて難しいことに挑んでもらっているのですから。
クライエントに過去のことを振り返ってもらい、その時に何を感じたのか等を尋ねる質問をした時の話です。
自分が何を感じたか。
また、何を考えたのか。
自分は相手にどうして欲しかったのか。
たったこれだけのことが、結構、難しいのです。
だから、沈黙が訪れることもあるし
「うーん...」と言葉をうまく紡げないこともあります。
僕が逆の立場になった時、想いをうまく言語化できないことがもどかしくて、そんな自分に情けなさを感じたこともありました。
両方の立場を経験しているからこそ、こう思うのです。
「想いを言葉にするのって、かなり難しいですよ」と。
僕は「書く瞑想」を日課にしているのですが、良かったことやそうでなかったことを紙に書くのは、やはり簡単ではないと思います。
語彙力も必要だし、その時に感じた気持ちに「その言葉」や「その表現」が合っているのかな、と迷うことがしばしば。
嬉しい
悲しい
腹が立った
不安だった
これらの感情にも強弱があるし
強弱が異なれば違う言い方もできる。
文字の場合だって、十分難しい。
思いに向き合う。
それ自体に価値があると思います。
悩みながらも、何とか紡いだ言葉。
何とか口にした言葉。
それはとても意味のあることです。
その言葉が必ずしも的確でなかったとしても
その言葉を深掘りしたり
関連した話題に触れている内に
より解像度が上がって言回しは磨かれ
表現が変わることもあります。
カウンセリングは言葉を用いた取り組み。
話す内にさまざまな気付きを得て
名付けた感情の言葉も昇華され
もっと洗練されることがあります。
そんなダイナミズムにあふれています。
だから、まずは、自分の心を探り、仮でもいいから、言葉にしてみることが大事じゃないでしょうか。
さながら、文章が下書きから推敲を経て、より完成へと近付くように。
場合によっては
話すことすら困難なことだってあるかもしれない。
そんな時でも
まずは場に臨んだ事を認めましょう。
今できている事すべてに価値があるはずです。
外側からだけでは
決してうかがい知れない心の動き。
目には見えないその働きを
カウンセラーは見守らせていただき
讃えたいと思います。
そして、カウンセリングが終わった時に
本当にお疲れ様でしたと心から申し上げたいです。
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