あなたは十分な努力をしてきた人
こんにちは。
普段使いのミカタ・カウンセリング&支援者のミカタ・カウンセリングの中田雅也です。
カウンセリングを行う時
「あなたは十分な努力をしてきた人」という前提で向き合うようにしております。
これは、技法も関係しておりますが
何よりも、それは、事実なのだから。
「頑張れ」と言われて
「さあ、やるぞ」と思えれば、それはそれで、良い事です。
しかし、「これ以上、何をすればいいの」と
辛くて堪らない事もありえます。
「頑張っていますね」
「お...おう」
初めてこの言葉を聞いた時、少し驚きました。
「頑張れ」としか言われた事がなかったから。
よくよく考えたら、「既に頑張っている自分」という前提がある。
「(頑張って)いますね」の僅かな語尾の違いが生む効果は大きい。
「そうだね、僕は既に頑張っているんだった」
認められて少し嬉しくもなる。
「そんな生やさしいことを言ってたんじゃ駄目だよ」
そんな心の声が聞こえてくることもある。
しかし、「もっと頑張ろう」と思えるのはどっちだろうか。
決して、「生やさしい」のでも「甘やかして」いるのでもない。
より頑張れるためにも、「頑張っていますね」が効果的なのだ。
みんな、誰だって逆境を経験している。
逆境とは、物事がうまくいかなくて、苦労が多く、不遇な状態。
そして、果たして、何を逆境と言えるのか。
困難や苦労は、誰かと比べられるものではないはず。
だから、自分の人生において、自分がそう感じたら、それは逆境なのだ。
今の自分があるのは
かつてあった逆境を乗り越えて来たからだ。
それは必ずしも解決、克服ではなかったかもしれない。
さながら暴風雨をしのぐように、耐えることだったかもしれない。
それでも、耐え切ったから、今に繋がっているはず。
そのような苦しい状態でよくここまでやってこられましたね
今まで投げ出さずにやってこられたのはなぜか、教えてください。
解決思考アプローチで用いられるサバイバル・クエスチョン。
大概、こう言った質問をすると、みな、きょとんとする。
まあ、分からないではない。
逆境を乗り越えるために、自分がどんな努力をしたかを自覚している人は少ない。
どんな些細なことであっても
逆境を乗り切るために、自分の力や資源を総動員しなかったはずがない。
あなたがした事(努力)が、そこには凝縮しているはず。
ただ、気付かないでいるだけ。
だから、思い起こしてみよう。あなたの努力の結晶を。
ついつい、できていない事や不足を数えてしまうのが人の常。
しかし、できているは、同じか、それ以上にあるはずなのだ。
ただ、みな、気付かないでいるだけ。
「あなたは十分な努力をしてきた人」なのだから。
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