あなたは壁を乗り越えるだけの力を持っている

こんにちは。
普段使いのミカタ・カウンセリング&支援者のミカタ・カウンセリングの中田雅也です。

映画や漫画の主人公のように、途轍もなく大きな壁を、どんどんと乗り越えられたらどんなに良いだろうか。

そんな風に思ったことのある人は、きっと多いのではないでしょうか。

しかし、現実はなかなかそのようにはいきませんね。もっともすぐに乗り越えられたら、壁とは言えないのかもしれません。

個人的には、壁と言えるほどの大きな困難や試練を乗り越えた時、乗り越えるまでに要した時間は、早くて数ヶ月、長ければ年単位、それこそ十年以上というものもあります。

僕の勝手な関心ですが、「自分にとっての壁と言えるものに何があるか」、「どうやって耐えたか、どうやって乗り越えたか」、「乗り越えるのにどのくらいの期間を要したか」をたくさんの人にインタビューしたい位に関心が強いです。

きっと、たくさんの対処方法があって、自分の全能力、全資源を総動員したのだろうと思います。その経験値たるや、素晴らしい財産だと思います。

何を持って、壁と言えるかは人それぞれ。

しかし、その人にとって、そう感じたのなら立派な、強大な壁なのだと思います。

「どうやってそれを乗り越えたの」

カウンセリングでこのようなコーピングクエスチョン(対処を尋ねる質問)をすると、大概の方は、ちょっと面食らったような反応を見せます。裏を返すと、自分の力で乗り越えたとは思っていないのでしょう。

たとえ、「時間が解決したのであって、何もしていないよ」と思っていたとしても、その大変さを前に、「耐えられた」のはすごいことで、「どうやって、耐えられたの」ともっと質問したくなります。

自分は非力な存在と思っていたけれど、実は非力なんかではなかった。そう気付けたらなら、幸いだと思います。

「長野は天才型じゃない。だから壁にぶつかったときに乗り越えようとはせず、壁の前で諦めずにうろうろしていなさい。そうすればいつか壁の中に扉が出てくるから、そのとき、扉を開けて壁の向こうに行けばいい」と。この言葉で肩の力が抜けました。

文春オンライン

こちらは、フリーアナウンサーの長野智子氏の言葉です。

テレビの世界はちょっと特殊な世界で、状況そのものは遠い世界のことですが、長野氏がされた助言は、僕らにも応用できそうです。

壁を前にすると、正直、「壁を乗り越える」などということすら考えられないことが多いのではないでしょうか。

困難を前にしたら、足がすくみ、時にはガタガタ震えることだって・・・。

だから、「壁の前に立つ」「立ち続ける」だけでも、讃えられるべき勇敢な行為だったりすると思います。

また、乗り越えたいけど、乗り越え方が分からず、何をしても成果がでなくて打ちひしがれることもあります。

そうなると、普通は諦めたりするものです。

壁を乗り越えるのを諦められなければ、『壁の前で諦めずにうろうろ』するのは良い方法だと思います。

なぜなら、じっと壁を観察し、どこかに方法があるはずだと見出だそうとする者には、壁の方から手がかりを教えてくれることがあるからです。

迷信的な意味合いではなくて、じっと見続けると、どこかで、はたと気付く機会が訪れることがあるから、そういうのです。

そんな経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。僕はあります。

「何となく、これではないか」と答えが降ってくる感覚があるのです。
その時の状況は、『いつか壁の中に扉が出てくるから』との表現が相応しいと思いました。

手段が、どうこう、ではないとおもいます。

丁寧に壁に向き合うと、あるいは、壁の前で諦めないでうろうろしていると、何かが降ってくるのです。時間がかかるか、どうでないかは壁の大きさや種類、自分の成熟度にもよると思います。

もし、壁の中に扉を見つけたなら、ぜひ、教えていただきたい。
「どうやって耐えられたの」
「どうやって見つけられたの」

その答えは、あなたにとっての珠玉の宝となることでしょう。

投稿者プロフィール

中田 雅也
中田 雅也結い心理相談室
あなたのミカタ(味方となり、強みを再確認し、見方を再構成し、やり方を一緒に考える)となって、ソーシャルワーク&カウンセリングを駆使して、あなたの今ここからの歩みをお手伝いします。