元ソーシャルワーク部門管理者の雑感
こんにちは。
普段使いのミカタ・カウンセリング&支援者のミカタ・カウンセリングの中田雅也です。
僕が部署の管理者だった時の話。
女性が多い職場なので産休、育休が必然的に発生します。
その時、僕はまだ管理者になって年数も浅いこともあり、必死で病院組織、他部署の要求に応えなければならないと、そればかりを考え込んでおりました。
しかし、それをやるには、今居る人たちが、普段の倍、頑張らなければいけなくなります。
見ようによっては、「人数が減っても業務が回る」と思われていたのかもしれません。
部署からすれば「とんでもない」と思う話で、「あんなに頑張ったのに、その仕打ちは何なのか」と、不満が爆発してもおかしくない話です。
幸い、そのようなことを病院幹部から言われることはなく、むしろ、人が少ない中、必死に仕事をしてくれていると評価されたことは幸いでした。
但し、そのことには些かの後悔があります。
「産休、育休が出る=大変な思いをする」ことを定着させてしまったこと。
部署の利益のことだけを考えれば、MSW各位が、健康で、ワークライフバランスを確保して、息の長い仕事をしてもらうに、「できないものは、できない」と上限を決めて、上限を超えた業務は突っぱねるのが正解だったかもしれません。
そんなに都合が良く、できるか。
そんな懸念があるのも事実です。しかし、できる限り、過度な負担をさせないためにはどうするかを管理者として真剣に考え、組織内部・各部署と交渉をするべきだったのではないか。
何年も経ってから、そう思いました。
もし、交渉した結果、上手く要求が実らなかったとしても、部署の面々に、「このように考えるのが普通なのだな」との基本的な考えを定着させられたかもしれません。
他業種、一般企業などで、子供がいる社員と、そうでない社員との間で対立が生じた事案が有るとか無いとか。そんな記事を見たことがあります。
産休、育休入りして、託す方も、託される方も、後腐れないのが良い。つくづくそう思います。
産休、育休明けの人たちが過度に気を使うのも、現場にいる人たちに過度に負担がかかるのも、できる限り避けたかった。自分の管理能力を超えていることかもしれないけど、もっと、どうすればそれができるのかを考えても良かったな、と思うことがあります。
冒頭のSNS投稿の『組織の労働環境は、破綻する寸前まで追い込まれないと改善されない。(誤字箇所を訂正)』の言葉は思いです。
管理者にとっても、部署員にとっても、悔やまれ、残念で、嫌な出来事として記憶されるでしょう。
そうならないために、内部で部署間の交渉(外交)、組織幹部との折衝(ロビー活動)が非常に重要だったりします。
自分が現役でいた時に、その重要性を学ぶことも教わることもできなかったけれど、離れたら余計に、その重要性に思い至ります。
言うまでもなく、職員は機械でも物でもありません。一旦、心身に故障を抱えないと気付けないような愚かなことは出来る限り避けるべきです。
某ドラマの台詞。
『これ以上、若いもんを傷つけないでくれ』
今なら、この気持ちがよく分かります。
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