雰囲気の影響力は大きい
「不機嫌は暴力」という書籍がありましたが、それほどまでに周囲に影響を及ぼすことは、きっと誰もが経験されていることでしょう。
『職場雰囲気が悪いと、本当に胃がキュッとなる』の言葉を見かけて、「わかる〜」と独り言を発してしましました。
「いいね」がたくさん付いていたのは、僕と同じように感じた方がたくさんいたと言うことでしょう。これは、職場に限らず、家庭においても同様です。
僕の家族の一人も、あまり他人の動向を気にしない、良くも悪くも面の皮が厚いと思っていたのですが、とある険悪な場面で『針のむしろみたいだから、勘弁して』と言っていたことがありました。
まっとうな感覚があれば、不機嫌、険悪は嫌でも察知します。
僕自身、幼い頃、家族(親)の不機嫌や険悪に接していると、いたたまれなくなって、ただただ不安な気持ちになったことを覚えております。
就労場面でも同様で、ただただ悪い雰囲気に接しているだけで、心身の体力が吸い取られるような感覚に陥ります。変な例えですが、ナメクジが塩をかけられて溶けてしまうような...。
自分がされて嫌なことではあるのですが、図らずも、不機嫌や険悪を発してしまったことも当然あります。
特に、余裕が無い時は、分かってはいても、どうしようもなくピリピリしたことは数知れず...。今でも、あの時の○○さんには、辛い思いをさせてしまったと、思うことがあります。かれこれ十年前のことですが。
「雰囲気が悪い」の背景もさまざまです。
自らが、どんな立場であるかによって、どんな行動が取れるかは異なります。
職場であれば、管理者であれば、悪い雰囲気に毒されている人がいることを理解して、その状況がなぜ生まれているのかをアセスメントして、どんな対応ができるのか考えなければなりません。
役職者ではなくても、「この雰囲気が辛い」ということは、相手を選びつつ、伝えていくことは大事だと思います。そうでないと、このまま皆が黙ると、その状況が維持され続ける懸念があります。
この課題の解消は簡単ではありません。
誰がそう感じているのか、客観的事実は在るのか、どんな仕組みで起きているのか、どんな改善ができそうか、どんな切り口で介入できるのか。
集団全体の力動と個人の状況とそれらの相互作用を見る必要があります。
集団とは実に不思議な力動を持ち、下手な介入をすると、却って悪くなる危険をはらみます。まるで「ジェンガ」のように、意図せずとも、微妙な均衡で成り立っている積み木が儚く崩れてしまうこともあります。
どちらにせよ、一人で立ち向かわず、課題を共有する仲間を少しずつ増やすことが大事ではないでしょうか。
空気が汚れたら、息が苦しくなり、心身に影響を及ぼします。
雰囲気もまさしく空気であり、澄んでいるに越したことはありません。
在って当たり前の空気は、普段、どうやって、その清々しさが維持されているのかに着目してみると、いろいろな構成要素があることに気付き、そこにいる人々への感謝が生まれてくることでしょう。
良い空気(雰囲気)とは、実にありがたきものです。
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