しびれる言葉
こんばんは。
ユーチューブに偶に映画がそのまま一本、載せられておたります。
著作権の問題がありそうなのですが、「清洲会議」は好きな映画の一つです。
単純に物語としても面白く、予備知識がなくても楽しめます。
また、そうではなくても随所に強い刺激や感動を覚える「しびれる言葉」があるのが自分にとっては好きな理由の一つです。
五十二分七秒の所で犬千代(前田利家)の台詞で『あれも藤吉郎の戦なのだ』と言う場面があります。織田信長の死後、跡取りを決める重要な評定の場に集った武将や城内の者たちを集めて酒盛りをする場面です。現代で言えば接待のようなものでしょうか。
必ずしも武力を用いずとも、そのような場面ではなくても内部でのしのぎを削る戦いがあります。さながら政治の世界です。
自分も組織の中にいたことがあるからわかりますが、社会政治と言えるような場面は好もうと好むまいと訪れます。重要な案件を組織の中で承認を得るにはさまざまな根回しが必要で、時に反対者がいることは間々あることです。
二時間七分四十一秒の箇所で猪突猛進型の柴田勝家と深謀遠慮型の丹羽長秀が言葉を交わす場面があります。ともに評定では協力したものの最後の最後で意見が分かれたままでした。丹羽長秀は柴田勝家にこう言いました。
『お主は考えなしで動きすぎる。何か事を為す時は、為す前にまず、それが本当に正しいかどうか、心の中の儂に問え。』
個人的には堪らない台詞です。深謀遠慮に長けた人物の思慮深い言葉です。
人生の重要なさまざまな局面に生きる助言です。
また、解決思考アプローチのリレーションシップ・クエスチョンにも似ていて面白いです。『今この場面に◯◯さんがいるとしたら、今の話を聞いて何と言うと思いますか。』とは自分もよく用いる型です。
柴田勝家の中には深謀遠慮型の丹羽長秀の像が生きているからこその言葉でしょう。強い絆を窺わせる言葉です。
実際の各々の人物像は詳しくは存じ上げませんが、映画として見た時に、細かく設定して描かれているのが素晴らしいなと思います。
そして、しびれる言葉は人を魅了して止みません。
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