不知の知
こんにちは。
援助職のためのカウンセリングの結い心理相談室です。
数多いサイトの中から、当事業所の記事をご覧いただきありがとうございます。
別に、誰かに転職を勧めたい訳ではないけど
そのような前置きをしての話です。
「同じ場所にいたら腐るぞ、動け」
なかなか、刺激の効いた言葉。
「ふ〜ん」では済まない意味もあるかな。
昔の自分に解説してあげたいと思う言葉です。
井の中の蛙という言葉があります。
往々にして、蛙は自分のいる所に満足していると思われます。
何故ならば、そこで満ちているから、外に出ようとは思わない。
結果として、その狭い井の中に留まる。
問題は、自分が狭い世界にいて
大海を知らない、という自覚が無いこと。
外の世界に出るのは、勇気が要ります。
行動力も、好奇心も。
年齢を重ねても
好奇心や冒険心が旺盛な人は確かにおります。
しかし、一般的に
家庭を持ったり、その他の用事が増えるほどに
そちらに時間や労力が割かれて、他のことをしようとする余裕がなくなります。
だから、余裕や余力のある内に
やはり若い内に自分にとっての外の世界を知っておくと良いと思います。
昔、先輩職員に教わったこと。
自分の所属機関の中だけにいて
外の世界を知らないと
今いる自分の環境(所属機関のやり方)が
「標準」だと思ってしまう。
疑えなくなる。
本当に、標準に値する実践であれば良いけど
そうではない可能性もある。
自分のやっていることが妥当かどうかを知るためにも、外の世界を知り、学ばなければいけない。
恐ろしいのは、自分の実践をまったく疑えないこと。井の中の蛙になること。
あの時、20代の早い内に
これを教わって良かったと思いました。
正直、あの時
これを理解することはできておりませんでした。
ただ、外の世界の人たち
所属機関以外の人たちは、自分の地域の外の人たちは
どんなことを考え、追い求めて実践しているのだろう。
その好奇心に突き動かされ、オンライン研修などなかった時代に、僕は積極的に外に目を向けました。
結果的に、それは正しかったと思います。
自分で自分のことに気付くのは容易ではありません。組織も同じだと思います。
MSW業務についても、新しく入職された経験ありの職員は、いろいろなことを教えてくれます。
それが他職であっても。
ここでは、MSWはここまでするんだね。
これ、やらないんだ。もっと、こうしたら。
前者の意見は歓迎されるけど
後者はそうでは無い。
もっとも、本当に環境を良くしたいなら
上手に提案する必要もありますが。
新鮮な視点と意見は、ありがたいのです。
「知」は天井知らずだと思います。
知るべきは何なのか
知らなくても良いことは何なのか
その区別もしていかないと
知るだけで、現役時代を終えてしまうことだって...
「知」を何のために使っていくか。
「知」は手段であって、目的ではない。
このことも忘れてはいけません。
結局、考え続けないといけないということ。
考えるのをやめたら、あっというまに停滞してしまうのです。
僕の僅かばかりの経験からでも導き出せる「知」でもあります。
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