アナログテレビのように
こんにちは。
80年代にはまだアナログテレビが存在しました。
写りが悪くなっても、横からトントンと叩くと
なぜか映りが良くなる不思議な構造。
今は使われなくなったアナログテレビですが、アナログテレビにしか無い「味」があったと思います。
急に、なぜアナログテレビについて言及したかというと
カウンセリングの一場面と似ていると思ったからです。
カウンセリングで取り扱う題目は様々ですが
基本は言葉を用いて、心の中にあるものを確認したり
時には言葉にして心の中にあるものを吐き出したりして
心の浄化を図ったります。
自分一人では心の中にあるものを上手く出し切ることができません。
一人で、一人称(わたしは)で語るのは難しいことでも
二人で、二人称(あなたは)で語りかけると
急に心の視界は晴れてくることがあります。
「この時、どう思ったの」「本当はどうしたかったの」
小さな問いかけの一言によって心の中の像が呼び起こされます。
さながらアナログテレビをトントンと叩くように。
トントンと叩く動作は、言葉による問いかけにも似ているかも。
急に心の回路が動き出し、これまで映し得なかった光景を映すことがあります。
話をしていく中で、思いがけないことを自分で口にし
「自分は実は、○○と感じていたのだ」
「私が大事にしたいと思ったことは○○なんだ」
そのように気付きを得ることがあります。
心と言葉はとても不思議。
目には見えないクライエントの心は表情や仕草に
そして、言葉で表出されます。
この繊細な心が発する全てを感じ取る
これはカウンセラーにとっての醍醐味です。
クライエントの心象を呼び起こす言葉は
優しく、しかし、鋭く、効果的であるべきです。
大袈裟かも知れないけれど、カウンセリングの時間に自分の全てを懸ける位に
全てを注ぐ。
カウンセリングとはそんな時でもあるのかなと思います。
トントンと叩くと(言葉を投げかけると)、ブラウン管(心)は映像(心象)を映し出す。
そんな光景が今、僕の心に映し出されております。
投稿者プロフィール
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青森県八戸市・階上町を中心にカウンセラーとして活動しています。また、電話・オンラインカウンセリングもご利用いただけます。
普段使いのカウンセリング(日常の悩み事)と援助職のためのカウンセリングをご提供しております。
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