自分で答えを探す
こんにちは。
援助職のためのカウンセリングの結い心理相談室です。
数多いサイトの中から、当事業所の記事をご覧いただきありがとうございます。
「これ良いね」と思ったSNS投稿。
若い援助職に是非、見ていただきたい。
「こうすると、良いよ。」
答えを速やかに言って、速やかに改善してもらわないとしてもらわなければいけない指導的場面もあるのは確かです。
しかし、それだけだと、毎回、答えを教えてもらわないと、どうすれば良いかを自分で見つけられなくなる懸念があります。
答えを言うこと自体は簡単です。
指導する側も実はその方が楽だったりします。
ただ、こんな経験をしたことはありませんか。
指示通りに動いたのだけれど、なぜ、そうするべきなのかが分からない...
指示通りに動いたのだけれど、上手くいかなくてどうしたら良いのだろう...
「自分で考えて動きなよ」と突っ込まれそうですが、答えを教えてもらうことに慣れると、指示通りに動こうとして、ますます考えなくなる危険があります。
援助の世界に限らず
人間が相手であれば、「こうすればいい」という単一、単純な方法論は通じないことばかりです。
「答え」なんて、その時の状況、やり取りの文脈で常に変動します。
まるでワンタームパスワードのように。
だから、常に動き続ける人の文脈を読んで、「その時」の最適解を見つけるしかありません。
経験が浅い内は、自分で見つけた最適解に自信がなくて、不安になったりします。
率直に、答えを教えてもらったり、指示してもらったりした方が、気が楽だったりします。
しかし、そこは、ぐっと耐えて、自分の判断の仕方が妥当だったかどうか、を結果から振り返って検証しなければなりません。
上手くいかなかったのなら尚更。
もし、どうしても、先輩や上司の助言が欲しいならば
「僕(私)は、◯◯の場面の対応について、◯◯が必要と判断して、行動しました。しかし、上手くいきませんでした。上手くいかなかった理由は◯◯で、改善のために◯◯しようと思うのですが、どうでしょうか」と
自分の仮説を提示すると良いでしょう。
このやり方ならば、自分で見つけ出した答えなので、主体的で良いと思います。
安易に答えを教えない指導の目的は、受け身とならず、主体的に動けるようになることが狙いです。
そのために、積極的に自分の仮説を検証するための質問ならば、僕が上司だったら大歓迎です。
決して、「教えない」ことが正解なのではありません。
自分で主体的に答えを探し、問題解決できるようになるのが目的なのです。
そのためには、自分一人で考える孤独な作業が不可欠です。
それがどんなに短い間であっても。
また、一人で解決できないことを延々と考えるのとも意味は違うのでお気をつけ下さい。
「分からない」にしても、思考の過程を説明した上で、訊けることが大事です。
この匙加減を理解して、主体的に考えて、若い援助職には成長していって欲しいと思います。
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