捨てて浮かぶもの有り
こんにちは。
些か古い話題となりましたが
WBCを振り返った動画を見ました。
栗山監督の人間性
最年長選手であるダルビッシュ投手の
惜しみなき献身は賞賛に値します。
個人的に最も印象に残った言葉は
3分14秒からの言葉です。
『結果が出ない選手には、人生の方が大事』
『野球ぐらいで落ち込む必要はない』
そのように説いたそうです。
これは素晴らしい言葉です。
勿論、プロである彼らにとって野球が全てでは無い筈はなく
それでも敢えて、人生という上位概念から野球を捉えることを
教えたのは、彼にしかできなかったことだと思います。
野球が全てになったならば
結果が出せない自分に存在意義を見出だせなくなります。
結果が出ないことにも意味があると受け止められるには
人生という大きな括りで受け止めるより他はありません。
最終的に、そうすることで、良い結果を残すこともあります。
これが言えるようになったのは
ダルビッシュ投手が自分の存在意義を見失った経験があるからではないか
あるいは、周囲の選手がそのような思いに駆られ、崩れていく様を
つぶさに見ていたのかもしれません。
たくさんの辛苦を受け止めてきて、そうすることができたのは
「野球を楽しむ」「人生が大事」という信念があったからでしょう。
プロの世界とはいえ、三十六歳でこれが言えるのは本当に素晴らしく
これだけで彼が一流と言える所以だと思います。
今年、新たに六年総額一億八百万ドルで契約することができたのは
彼がそれに値する選手であったからでしょう。
個人的には、自分が二十代や三十代の頃に
このように教わりたかったな、と思います。
些か、いたずらに自分を追い込みすぎたきらいがあったので。
大事なものを、敢えて捨てる(一番にしない)ことで
浮かぶ(成果が出る)という加減があることを改めて教わった気がします。
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