自律性を高める

『どうしたらいいでしょうか』

若い頃、無自覚にしたことがある言い方。

分からないから聞いてはいるのだけれど

これを訊かれる立場になると実は辛い。

指示や解決を全部与えないといけなくなるからです。

厳しいかもしれませんが

分からなくなったら、いつも同じように聞くのかと

相手を構えさせてしまうかもしれません。

てきぱき指示をする人でも、毎回同じことが続いたら

「少しは自分で考えてよ」と思うことでしょう。

難しく、大変かもしれないけれど

「それで、自分は、どうすると良いだろう」と

不安を少し飲み込んで考えることは大事。

『○○が起きて、○○のように対処しようと思うのですがどうでしょうか』

この質問は、とても助かります。

自分で考えているから。

考える基準を持っているから。

自分の足で立とうとしているのが伝わるから。

きっと、何かあっても

自分で対処していくことができるだろうと

安心感があります。

孔子の話で言えば

魚を与えるよりも

魚の釣り方を教えるような感じです。

自律性を高める。

相手がどのような立場の方であっても

本気でその人を強めよう

支えようと思えばこそ

目指すべき到達です。

支援者にとっては

支える自分を必要としなくなる状態を目指すことでもあり

一抹の寂しさがあるかもしれませんが

どこか子育てにも似ています。

成長にはそのような側面があるかもしれません。

それはきっと喜ばしいことでしょう。

自分で自分の舵を握る。

とても尊い行為です。

投稿者プロフィール

中田 雅也
中田 雅也結い心理相談室
青森県八戸市・階上町を中心にカウンセラーとして活動しています。また、電話・オンラインカウンセリングもご利用いただけます。
普段使いのカウンセリング(日常の悩み事)と援助職のためのカウンセリングをご提供しております。

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