話し手の「今」に集中する

こんばんは。

支援者への支援(援助職のためのカウンセリング)の結い心理相談室(青森県八戸市)です。

数多いサイトの中から、当事業所の記事をご覧いただきありがとうございます。

言葉で言い表しにくい感覚を上手に表現しているこちらの投稿を紹介します。

支援者、カウンセラーを何年もやっているけれど
何回ものカウンセリング、面接を経験しているけれど

人の話を聴くのは難しい。
決して簡単じゃない。

話を聴くとは
人と人の間の営みだから

どうしても聴き手(支援者側)の「自我」が
入り込んでしまう。

それは例えば相手が完全に話し終えない内に
聴き手(支援者側)の言葉を重ねてしまう時。

それはきっと、話を聴きながら
話の展開を考えてしまっている自分がいるのだと思う。

話し手(クライアント)の「今」よりも
ちょっと先を見ていると言うか・・・。

それ自体は当然で、決して悪いことでもないけれど
組み立てている作為が、会話にどこか不自然さを生んでしまうことがある。

こんな感覚、支援者ならばきっと分かるのではないか。

素直に「教えて」「分かりたい」との心で聴くに徹し
焦らずに、(話し手の)一つのまとまった文を言い切った時の余韻も受け止めるようでありたい。

これは、いつもそう思う。
これが、いつも難しかったりする。

これを何と表現するべきか。
話し手が語る今の言葉に集中するということかな。

会話の展開や構造を考え過ぎている時は
雑念が多い状態でもあるのかもしれない。

自分がクライアントだったら
素直に話に集中して、聴いてくれればそれが嬉しいと思う。

それができている時は
相手の言葉の末尾の句点(。)まで聴けている気がする。

相手の言葉を受け止め
味わい尽くすような感じ。

カウンセラーはよく「鏡」に例えられるけれど
良き「鏡」であるには自身の雑念(作為、自我)を消す必要がある。

とても繊細な作業ですね。

これをするには支援者側に
できるかぎり余計な雑念が湧かない状態へと自身を整え、準備して臨む必要があります。

だからこそ平素より
自分の精神を整える手入れって大事だな、と思うのです。


投稿者プロフィール

中田 雅也
中田 雅也結い心理相談室
青森県八戸市を拠点に普段使いのカウンセリング(日常の悩み事)と支援者への支援(援助職のためのカウンセリング)をご提供しております。

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