飄々とした人の真の姿

こんにちは。
普段使いのミカタ・カウンセリング&支援者のミカタ・カウンセリングの中田雅也です。

『飄々』

一体、なんて読むんだい、と思った方。答えは「ひょうひょう」です。

飄々(ひょうひょう)とした人とは、どんな人でしょうか。僕はこのような印象を抱いております。

そして、そうしていられるからには、何か秘めたる力があるのではないかと思います。

小心者の僕は「飄々とした人」にちょっと、憧れを抱いております。

ポーカーフェイスを装っていると、そんな風に見られることもありますが、実は内心、ドキドキしていることが多く、ひょうひょうには程遠いです。

だからこそ、自分に無いものとして、憧れるのだと思います。

飄々とした人と聞いて、誰を思い浮かべるか。

実在ではありませんが、僕は必殺仕事人の中村主水が浮かびます。

中村主水は、家では妻や姑に、職場では上司に怒られてばっかりですが、裏では凄腕の仕事人です。

娯楽として楽しんで見れば、悪人を懲らしめる(仕留める)場面、発する言葉は単純に格好良いですね。

ひょうひょうとしていられるのは、確固たる自分の軸や価値観があるからでしょう。

同時に、力も兼ね備えているから、安易に怖がったり、臆病にもなったりしないのでしょう。

ところで、漫画なのですが、ひょうひょうとした人を見つけました。

こちらの東洋経済オンラインで紹介されている『真面目なマジメな真締くん』という漫画の『職場の「働かないおじさん」が隠していた凄い武器』という回のお話です。

定年間際のある男性が、仕事もろくにせず、サボりがちで、パソコンも使えず、若者から莫迦にされ、老害と悪口を言われております。

実際にいたら、確かに好かれないかもしれません。しかし、その方はかつては敏腕の営業マンでした。

若手社員のある失敗で、大型取引が取りやめになるかもしれない危機を救ったのは、その定年間際の男性でした。

以下の、台詞がぐっと胸に響きました。

今、何もしていないように見える

たぶん、きみらが老害だと思っている人たちは

きみくらいの若い時に

血反吐を吐いてその基盤を作ってきたんだよ

きみらはその上に乗っているのを忘れないようにね

(略)

エクセルは僕が教えますから

乙原さんは僕に営業の極意を教えてください

職場の「働かないおじさん」が隠していた凄い武器

読んでいて、両方の立場が想像できました。

僕が若い頃、何の力も無いくせに思い上がっていた頃。周囲の大人、あるいは自分の親をも、侮って軽く考えていた時があったと思います。

恥ずかしい思い出です。

しかし、自分が仕事を任され、やればやるほどに、そもそもこの道を開いて仕事の枠組みを作ってくれた先人たち、熟練者たちの苦労がとてもよく分かりました。

また、自分が親になって、子育てするほどに親の偉大さが身に染みました。

こんなにも大変な道を既に通っていたのか、と。

今なら、もっと素直に『極意を教えてください』と訊いてみたかった。

僕も漫画の乙原さんの年齢に近付きつつあります。

そして、ちょっとだけ、その気持ちが想像できました。

確かに、若い頃、必死になって仕事をしてきたのは間違いない。しかし、何事も天井知らず、上には上がある。自分がやったことを誇っても良いかもしれないけれど、上を見ればまだまだ大したことはない。偉そうになんかできやしない。

そんなことを勝手に想像しました。

そんな思いを想像すると、何だか、ひょうひょうとしていたくなるな、と思いました。

何と言われても、どうってことはない。今なら、一度くらいなら、言えるかもしれない。

ひょうひょうとしている人。

ひょうひょうとしていられるからには、何かすごい実績や経験を秘めているのかもしれません。

ひょうひょうとしていられる、その理由、その極意をぜひ、僕にも教えて、と思います。

きっと、そんな人ほど「本物」なのではないかなと思います。

投稿者プロフィール

中田 雅也
中田 雅也結い心理相談室
青森県八戸市を拠点に普段使いのカウンセリング(日常の悩み事)と支援者への支援(援助職のためのカウンセリング)をご提供しております。