無駄なことをしないと合理的になれない

こんにちは。

僕は格言の類が好きです。

道を極めた者たちの豊富な経験と膨大な鍛錬の中から抽出された真髄は、ある種の理論の核心のように思えます。

某漫画の台詞のように『道を極めた者が行き着く所は同じ』は、極めた者の境地としては分野を問わず共通するのではないかと個人的には思います。

僕は何かを極めた立場ではありませんが、一定程度の人生経験を積んだ身としては、極めた者たちの言葉に時に共感したり、時に心の中の何かが共鳴することがあります。

サムネイルにある通り、動画の六分以降から触れられている『無駄なことをしないと合理的になれない』も、少し分かる気がします。

ごく簡単にいうと試行錯誤を繰り返すことで、どこが本当に無駄なのか、無駄と思っても不可欠な大事な部分はどこかがわかって来て、真に無駄な部分を削ぎ落とすと、余計なことをしなくなります。抽象的な言い方ですが。

遠回り（無駄）を積み重ねることで、なぜそれ（無駄）を削ぎ落とす必要があったのか、なぜ残す必要があったのかをきちんと説明ができます。

ちなみに、ユーチューブの上記動画のコメント欄にあった『近道って最短すぎて何をしてるのかが本質的に理解出来ていないというのがある。要は、ベースとなるものがないと思考の道筋が立てられない。いつまでも教えてくれる人が近くにいれば良いけど、自分の人生は自分のものだから。』の言葉がとても好きです。

おそらくこの動画を見ている人は野球選手でも何でも無く一般の人々だと思います。仕事だったり人生だったり、追求して高めたいと励んでいるからこそ出てくる珠玉の「コメント」でもあるのではないかと思います。

格言のような助言の意味について、正解は何かに拘るよりも、自分が励んでいる事柄に置き換えて考えてみると、何となく言わんとしていることが伝わって来て、味わい深く楽しめます。

仮にそれが本来の意図や意味では無かったとしても、一つの答えを見出したその人の唯一無二の抽出物、真髄です。それを大事にすると良いでしょう。

道を極めた者が発した一つの言葉で、考えさせ、時に心を揺さぶり、さらに高めていく過程はそれ自体が一つのコーチングのようでもあります。

イチロー氏は、まだまだたくさんの引き出しを持っていそうですね。

名選手とて、必ずしも言語化して伝えるのは得意とは限りません。また、イチロー氏は本はあまり読まないと別の動画で語っておりましたが、平易な言葉でこれだけの内容を伝えられるのは、圧巻の一言に尽きます。

深奥は、複雑ではなく、単純なものでもあるのでしょう。