あなたが言うのなら

こんにちは。
援助職のためのカウンセリングの結い心理相談室です。

数多いサイトの中から、当事業所の記事をご覧いただきありがとうございます。

どの職種においても、人間関係は大事。
もちろん、援助職だって。

MSWも、例外は無し。
そして、コチラの投稿👇。

MSWとしてやっていく上で病棟と親しくなっておくことは大事だと思っている(≠媚びる)

X(ひよ🐤𝗠𝗦𝗪@msw_ym)

退院支援を行うMSWにとって
担当病棟は、職場そのもの
自分にとっての主戦場です。

人間の集団とは面白いもので
病棟は診療報酬上の区分けで機能が異なりますが
それ以上に、場の雰囲気と言いますか
集団が醸し出す「色」がそれぞれ異なります。

人間、個人個人に性格があるように
集団にもそれぞれ性格があります。

おっとりしていたり
きびきびしていたり
見ていると面白かったりする。
同じ個性の集団は一つとしてない。

今でこそ
入退院支援とか
地域包括ケアシステムとか
共生社会だとか

福祉の考え方が医療の世界にも
定着しつつあるけれど
本来、医療機関だけあって
治療を主目的とする場所です。

何を言いたいかと言うと
MSWにとっては「福祉」、つまり患者さんの生活やそれらに関わる意思決定が最も大事だけれど
病院にとっては、機能上、どうしても二番目となる。

患者さんの体は治りつつあっても
生活課題が解決されておらず
このまま退院となったら
不味いという事態はしばしばあります。

そんな時、「もう治療は終わっているでしょ」
で押し切られるそうになると非常に苦しい。
「説得」できるなら、いくらでもするが
MSW個人の力で打開できるなら苦労はない。

そうならないように
入院治療計画と治療動向を見ながら
社会的状態をアセスメントして
「入院予定期間」に照らして援助を行う。

逆算して動くのが肝心なのだ。
だから、難しいのだ。

僕も、過去、普通にやっていたことだけど
結構、大変なのです。

人の人生、生活がかかっているので
必死です。神経をすり減らします。

何より医療者(病棟)にも相当に注意を払います。

そんな中で、担当病棟との信頼関係が重要なのは当然のことです。

・協働でする退院支援内容の足並み揃え
・退院時調整への協力、協働
・退院に関する日時協議等
患者さん個々で異なるこれらすべてが、複数の同時並行で行われる

密な業務ほど、信頼関係が重要です。
媚びるとか、慣れ慣れしさは不要です。
ただ、本気で仕事をしている姿勢や心意気がつたわり、ある程度、理解されると、とてもやりやすくなります。

「MSWの◯◯さんが言うのだから」

そう言ってもらえるようになるには
時間はかかるけれど
一つの目指して良い形だと思います。

人間関係の信頼
積み上げるのは大変で、僕は貯金のようなものだと思います。

貯金があれば
少々の上手くいかない出来事があっても
信頼関係を損なうことはありません。

一緒に仕事をする仲間として
認め、認められたら最善です。

綺麗事では済まない側面もあるのも事実だけれど
信頼は大事だし、ありがたいものです。

簡単には作れないから
余計、そう思います。

「あなたが言うのなら、それでもいいでしょう」

初めてそう言ってもらえた時
自分が認められたのだと分かって、嬉しかった。

あの原点を今でも覚えております。

投稿者プロフィール

中田 雅也
中田 雅也結い心理相談室
青森県八戸市を拠点に普段使いのカウンセリング(日常の悩み事)と支援者への支援(援助職のためのカウンセリング)をご提供しております。

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